増山英和ビデオ対談

連載第一回・石井化成品(株) 代表取締役 石井康弘さん

好業績の秘訣は、社員から売上目標が出てくる自主性。

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石井康弘さん画像

増山:対談コーナー「元氣社長登場」の第一回目ということで、まず頭に浮かんだのが石井社長でした。まず、石井化成品さんではどのような仕事をされているのですか。

石井:塗料の製造や、販売・卸を36年やってきた会社です。建設業にも関わりながら、塗料を中心にお客様に提供している会社です。

増山:当然、同業他社が多いと思いますが、これだけ競争が激しい中で同業他社と比較して石井化成品さんのユニークなところや特徴を教えてください。

対談の様子石井:ひとことで言うと社員のやる気、自主性ですね。これにより当社は大きな変貌を遂げ、同業他社にはない優位点が作れていると思います。例えば、社員が自分たちで作った目的に向かって責任を持って動いているところが、お客様から見てユニークだと言われますね。

増山:他社さんではそういうことがあまりできていないんですか。

石井:というよりも、うち自身が同業の会社さんを意識していないというのはありますね。

増山:なるほど。同業の会社を意識せずに、自社のオリジナルや強みを作り出してきたということなんでしょうね。
私もこの仕事をして20年になりますが、このように厳しい状況は初めてですね。でも、そんな大変な状況の中で石井化成品さんが業績を伸ばしている。これはすごいことだと思うのですが、その理由は何でしょうか。

石井:社員ひとり一人の意識改革がうまくいったということでしょうか。例えば、幼少時代にパイロットになりたいという夢があった人が今、重い塗料缶を運んでいる。普通の会社ですと「何が楽しいんだろうな」という気持ちになってしまう。そこで私は「仕事は楽しくやろう」ということを徹底しました。当社の社是は「明るく楽しくのびのびと」なのです。最終的な責任は当然私が取るのですが、社員がのびのびと仕事をしていることが好業績につながっているのだと分析しています。

対談の様子増山:ひとり一人の社員が業績の根源となっているということでしょうか。そんな中で現在、会社として力を入れていることは何ですか。

石井:こんな時代だからこそ、社内での意識の統一を徹底しようと取り組んでいますね。一致団結という言葉は簡単に言える。ですが、それを本当の意味で実践することが重要ですよね。ですから当社では社員から来期の売上目標が出てくるのです。上から下ではなくて、下から上に数字が上がってくるんですね。そういう姿勢をもっと強化していこうと考えています。

増山:素晴らしいことですね。ボトムアップで、社員自らが目標管理している。これは数多くの会社と接している私から見てもなかなか実現できないことなんですよね。
もちろんその過程ではいろいろなことがあって現在のように素晴らしい社員が育って業績の向上につながっていると思うのですが、これまでに社長としてどのような悩みがありましたか。もしかしたら今も悩みがあるかもしれませんが(笑)

石井:そうですね、今も沢山のことで悩んでいます(笑)。社員のことで言えば、以前は、社員に「会社は学校じゃないんだ!」と怒鳴っていたこともありました。ですが、それじゃいけないと、ひとり一人きちんと面談して、私から経営計画や経営理念を話したりするようにしました。また毎朝実施している朝礼でも、社員の顔つきで異変に気づくこともあります。そこで声をかけてあげる。今では、社員のほうから「このような悩みがあるんですけど」と言ってきてくれるようになりましたね。今までの過程では、そのような人間対人間の悩みが多かったですね。

増山:コミュニケーションの問題ですね。社員が自ら考えて自ら行動するようになったということですね。

「月次決算書」で、社員が利益率を考え仕事をするように。

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対談の様子

増山:私ども増山会計事務所との出会いを振り返っていただけますか。また、そのときにどのようなアドバイスを期待していましたか。

石井:茨城県中小企業家同友会という経営者の勉強会に参加したときに増山先生と出会いました。その会が主催する経営塾というセミナーで増山先生の話を聞いたときに、私は「何かうちの会社おかしくないか?」と思ったんですね。それまでもある税理士の先生とお付き合いのあったのですが、すぐに増山先生に相談のアポイントを入れさせて頂きました。そのときに増山先生にお聞きしたのは、会社の状況などを説明させて頂いた上で、「このままでうちの会社は良い方向に行くのか、行かないのか」をお聞きしたことを覚えております。

対談の様子増山:私たちもよくお客様にお話しするのは、まず経営の結果である数字で現状を把握しましょう、ということです。その「月次決算書」が積み重なって年度の決算書なんですね。一年間経ってから決算書を見るよりも、毎月、「昨年と比べてどうだったのか」とか振り返りながら見るほうが、次の打ち手は出てくるんですよね。そして経営計画とかビジョンを策定する。その中で、現在がビジョンに対して正しい方向を向いているのかどうか、軌道修正の必要性を考えるのです。
よく例えて言うのですが、社長は車のドライバーだとすれば、私たちは助手席に座っているナビゲーターなんです。社長が「こっちに行きたい」と言えば、私たちは「しばらく行くと落下物があるので左に寄ってください」とか、伝えてあげる。あくまで主役は社長ですから、私たちは黒子に徹して、社長にスポットライトがピカッと当たり、私たちは後ろから応援しているという感じですかね(笑)。

石井:私も月次決算が欲しかったのです。本当は毎日決算を見たいぐらい(笑)。なんといっても、当社で変わってきたのは、社員の数字に対する意識です。利益率を社員が意識し始めた理由は、増山会計さんが出していただくTKCの月次の数字を見たことです。それを見て「営業部はどうだ」「製造部はどうだ」と言いながら月一回打ち合わせをしているわけです。

増山:私たちは、月次決算を作ることまではお手伝いできますけれども、その数字を見て現場で活かすのは会社であり、社長であり、社員さんなんですね。私はよく「学ぶ・気づく・動く・続ける」と言います。「気づく」までは私たちはお話をしたりできますけれとも、それ以降、現場で動いていかないと経営の結果は変わらない。数字がキッカケで社員さんの意識が変わり、社員さんの行動も変わり、変わった結果がまた数字に表れる。まさに成功企業の最高のパターンですね。

実感した円滑な事業承継の重要性。感動した増山会計スタッフの言葉。

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対談の様子

増山:ところで石井社長は2代目ですよね。事業承継をスムーズに実施できた理由、また大変だった点など教えてください。

対談の様子石井:実は、事業承継はスムーズではありませんでした。今の会長が、その場ではOKしながらも最終的には自分の仕事を取られたくない、という気持ちが働いてしまう。そこで僕は、社員にも家族がいるのだから社員が路頭に迷うよ、と言ったのです。経営者側のわがままは言えないんだということで伝えました。私もいずれ三代目に会社を譲るときが来るかもしれませんが、この苦労だけはさせたくないという思いはあります。ある程度計画を立てて、事業承継を円滑にしてあげるまでが社長の仕事だということは、実体験で感じています。

増山:経営承継円滑化法という法律もできましたが、事業は「明日からやってみろ」と後継者に言って出来ることではありませんからね。経営のバトンタッチということですが、よくリレー競技に例えて言いますけれども、ただ突っ立ってバトンを受け取るわけではないですよね。お互い並走してうまくバトンをタッチする。経営にもそのようなイメージがなくてはいけないわけです。その期間は、1年、2年、3年、5年とかかると思いますので、早めに準備して、計画を経てて、お膳立てをしてあげるということですね。石井社長は35歳ですか?35歳のうちから事業承継を考えているとは、素晴らしいことですね。
それと今日ぜひお聞きしたいのが、私たち増山会事務所では色々な形でサービスさせていただいておりますけれども、率直に私たちの仕事ぶりについてご感想を聞かせて頂きたいのですが。

石井:一般に経営者は会計事務所に対して、「親方(税理士)に出てきてもらわないとダメだ」という印象を持っている方も多いと思うんですよ。ですが、増山会計さんの社員さんは、業務レベルではなくて、経営の相談ができるレベルまで達しているんですよ。増山会計の担当の方は、当社の話をするときに「うちの会社は・・」とよく言って頂きます。石井化成品側の立場で語ってくれているんです。泣きそうになりましたよ。感動しました。

対談の様子増山:社員にはいつも、社長の応援団でありたい、と話しています。単に、終わった数字をまとめて決算しました、というのではご満足頂けない。経営の相談や経営助言といった形で会社を支援していきたいと考えていますので、これからも研修など積極的にやっていきますよ。
最後にこれからの夢、目標を聞かせてください。

石井:決して、会社の規模を大きくするということではなく、社員が自社を自慢できるような会社にすることを目指したいです。「石井化成品で働いているの?いいなあ。」といわれる会社。社員の子供たちも入りたいと思える会社にできたら本当に嬉しですね。その上で、楽しい催しなども行って楽しく仕事ができればいいと思います。

増山:その夢、目標を実現できるように、私たち増山会計も一生懸命ご支援してまいりたいと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いします。

石井化成品(株)ホームページ
http://www.icits.co.jp/